シネバトル

仙台  映画

仙台に不定期ながら時々伺うことができ、少しづつ街の面白さ奥深さを自分なりに体感している。とはいえ、ほぼ、定禅寺通りのいくつかの場所を行ったり来たりしているのだが。そのいくつかの場所の一つに、「せんだいメディアテーク」という、伊東豊雄設計、鷲田清一館長の美しい建物がある。美しいだけでなく、美術や映像文化の活動拠点というテーマ倒れに終わらない、市民に身近な施設のように感じていたのだけれど、今週伺ったときにたまたま知った「シネバトル」という催しのおかげで、他府県民の私にもぐっと距離が近くなった。
「シネバトル」一人3分の時間の中で、自分の一押しの映画を聴衆にプレゼンテーションするのである。その後、また3分の時間で聴衆とやりとりをし、全部が終わったところで、その場で、プレゼンを聞いてどれを見たいと思ったかを投票。すぐ開票という運びで、その日の金賞が決まる。その辺がバトルと名付けられた所以だと思うが、ほとんどが初対面だろう中、わきあいあいと、ほのぼのと初々しくそのバトルは勧められる。しかし、それぞれに、趣向を凝らしたトークはなかなかのもの。程度の差はあるだろうけど、映画好きという共通の糸でつながれた安心感と、気持ちのいい緊張感。Vol.8だったらしいその回は4名のプレゼンターが、それぞれの作品を紹介。ラインナップは「プリシラ」「ラブ&ポップ」「バーディー」「スティング」だった。半分知っていて、半分知らなかった。知っていた2本は自分も大好きな2本。結果、見たいなと思わせてもらったものが、金賞。フロアの一角に椅子を並べたとてもオープンな会場設定も心地よかった。8月には昨年の金賞・銀賞が上映され、Vol10も行われるそうだ。